この手続き、誰に相談すればいい?行政書士・司法書士・税理士等の違い早見表(佐賀版)
「この手続き、どこに相談したらいいんだろう」…役所に聞けばいいのか、専門家に頼むものなのか、そもそも誰に頼めばいいのか。わからないまま、つい後回しにしてしまうことはありませんか。
この記事では、それぞれの専門家の違いを早見表にまとめ、相続やお店の開業など、佐賀でよくご相談いただく場面ごとに「誰に聞けばいいか」を整理しました。行政の窓口で29年間、書類を受け付けてきた立場から、迷いやすいポイントもお伝えします。
先に結論から
手続きの相談先は、「何をしたいか」で決まります。役所に出す書類なら行政書士、登記なら司法書士、税金なら税理士、従業員のことなら社会保険労務士、もめごとの解決なら弁護士、というのが大まかな目安です。
CONTENTS
相談先は「何をしたいか」で決まります
| したいこと | 相談先 | たとえば |
|---|---|---|
| 役所に出す書類をつくりたい | 行政書士 | 飲食店の営業許可、農地の手続き、在留資格(ビザ)の申請 |
| 話し合いの結果や約束ごとを書面にしたい | 行政書士 | 遺産分割協議書、契約書、内容証明 |
| 土地・建物・会社の名義や情報を登録したい | 司法書士 | 相続による名義変更、会社設立の登記 |
| 土地や建物の形・広さ・使い道を登録したい | 土地家屋調査士 | 新築した建物の登録、畑を宅地に変えた登録 |
| 税金の申告・相談をしたい | 税理士 | 相続税の申告、確定申告 |
| 従業員の保険や働くルールを整えたい | 社会保険労務士 | 社会保険・労働保険の加入、就業規則 |
| もめごとを解決したい・相手と交渉したい | 弁護士 | 相続でもめている、相手が約束を守らない |
迷ったら、まずは「入口」として相談してOKです。
内容を伺ったうえで、ほかの専門家が担当すべき部分はきちんとおつなぎします。
士業ごとの「得意なこと」
行政書士:役所に出す書類・約束ごとを形にする書類
行政書士は、役所に出す書類と、「誰と誰がこう約束した」「こういう事実がある」ということを書面に残すのが仕事です。
- お店や事業の許可申請(飲食店、建設業、産業廃棄物など)
- 農地を家や駐車場に使うための手続き
- 遺産分割協議書(相続人どうしの話し合いの結果をまとめた書類)
- 契約書、内容証明郵便
- 外国人の方の在留資格(ビザ)の手続き
「役所への書類づくりの専門家」とイメージしていただくとわかりやすいと思います。
司法書士:登記の手続き
登記とは、土地や建物、会社について「持ち主は誰か」「どんな会社か」を法務局に登録することです。
- 相続による土地・建物の名義変更
- 会社をつくったときの登記
- 住宅ローンを完済したときの手続き
相続した土地・建物の名義変更は、2024年4月から義務になりました(相続を知った日から3年以内)。早めの相談をおすすめします。
税理士:税金の申告と相談
- 相続税の申告(亡くなった日の翌日から10か月以内)
- 確定申告、会社の決算
- 節税の相談
税金の申告書づくりや税務の相談は、税理士だけができる仕事です。
社会保険労務士:従業員の保険・労務
- 従業員を雇ったときの社会保険・労働保険の加入
- 就業規則(職場のルールブック)づくり
- 助成金の申請
「人を雇う」ことに関わる手続きの専門家です。
弁護士:もめごとの解決・交渉
- 相続で意見がまとまらない
- 代金を払ってもらえない
- 裁判や調停が必要になった
相手と交渉したり、代理人として争いを解決したりできるのは弁護士です。
よくある場面別「この場合は誰に?」
家族が亡くなったとき
| やること | 相談先 |
|---|---|
| 相続人の確認、戸籍の収集、遺産分割協議書の作成 | 行政書士 |
| 土地・建物の名義変更(相続登記) | 司法書士 |
| 相続税の申告 | 税理士 |
| 相続人どうしで意見が合わない | 弁護士 |
財産の中に土地や建物があるか、相続税がかかりそうか、によって関わる専門家が変わります。
会社をつくりたいとき
| やること | 相談先 |
|---|---|
| 定款(会社の基本ルール)の作成 | 行政書士 |
| 法務局への設立登記 | 司法書士 |
| 設立後の税金の届出・決算 | 税理士 |
会社の設立は、行政書士と司法書士が連携して進めることが多い手続きです。
実家の田んぼに家を建てたいとき
| やること | 相談先 |
|---|---|
| 農地を家の敷地に使うための許可申請(農業委員会) | 行政書士 |
| 田んぼから宅地への変更登録、建物の登録 | 土地家屋調査士 |
| 建物の持ち主の登録、名義変更 | 司法書士 |
佐賀は農地が多く、「親の田んぼに子どもが家を建てたい」というご相談がとても多い地域です。土地によっては許可まで時間がかかるため、建築の計画を立て始めた段階でのご相談をおすすめします。
専門家に頼むとよいケース/頼まなくていいケース
頼むとよいケース
・相続人が多い、または連絡がとれない方がいる
・戸籍が古く、本籍地が何度も変わっている
・平日に役所や法務局へ行く時間がとれない
・相続登記の期限が近づいている
・車、土地、預金など、手続きがいくつも重なっている
頼まなくていいケース
・相続人が少なく、家族関係がはっきりしている
・ご自身で調べながら進める時間と気力がある
・法務局の手続案内を利用できる
法務局では、登記の手続案内を予約制で行っています。たとえば鳥栖出張所では、不動産登記の手続案内を月曜日と水曜日の午前9時から午後4時30分まで受け付けています。
ご自身で登記をする場合は、こうした窓口を使うのも一つの方法です。
どこに相談すればいいか迷ったら
「自分の場合は誰に頼めばいいのかわからない」という段階でも、お気軽にご相談ください。
- お話を伺い、必要な手続きと相談先を整理します
- 司法書士・税理士など、他の専門家が必要な場合はご紹介します
- 初回相談は無料、面談・電話・オンライン・LINEで受け付けています
よくある質問
Q. 行政書士と司法書士、両方に頼む必要がありますか?
A. 相続や会社設立のように、「書類づくり」と「登記」の両方が必要な手続きでは、両方の専門家が関わることがあります。窓口を一つにして、連携しながら進めることもできますのでご相談ください。
Q. 相談だけでも費用はかかりますか?
A. 初回相談は無料です。正式にご依頼いただく前に、費用の見積もりをお出しします。
Q. 佐賀市ですが相談できますか?
A. はい。佐賀県東部(上峰町・みやき町・鳥栖市・神埼市など)を中心に県内全域及び久留米市周辺からご相談を受け付けています。オンラインでのご相談も可能です。
まとめ
・相談先は「何をしたいか」で決まる
・役所への書類は行政書士、登記は司法書士、税金は税理士、従業員のことは社労士、もめごとは弁護士
・一つの手続きに複数の専門家が関わることも多い
・迷ったら、まずは入口として相談するのが一番の近道
「こんなこと聞いていいのかな」ということでも大丈夫です。行政の窓口で長く住民の方の手続きに向き合ってきた経験を活かして、わかりやすくご案内します。